川崎大師大開帳奉修(赤札授与) - 2014.06.09 Mon
川崎大師は明治神宮・成田山新勝寺に並び初詣客全国トップ3の常連です
(神奈川県では1位。2位は鎌倉の鶴岡八幡宮。
私の住む寒川町にある寒川神社は県内3位ですが1桁少ないです)。
大開帳とは川崎大師に安置されている本尊弘法大師像の前に掛けられた戸帳を期間中
(5月1日~31日)毎朝念仏に合わせ開け、参詣客が広く拝観できる様にするならわし
で、期間中は同時に様々な特別法要や赤札授与もあります。江戸時代から続くとか。
赤札は10年に1度の大開帳奉修の時に頂けるもので、
弘法大師の直筆と伝わる「南無阿弥陀仏」の六字名号を版にして
貫首(住職)が精進潔斎(肉食を断ち行動を慎み清めること)のうえ、
一つ一つ手刷りした護符です。
この赤札を頂けば、無量の功徳を授かり、
また罪障消滅して遍く利益が得られるだけではなく、一旦危急に面した場合にも、
あらたかな霊験があらわれると古くから信じられています。
この赤札目当てに川崎大師まで行きました。

川崎大師の最寄り駅京急大師線川崎大師駅。
京急大師線は川崎大師参詣客を輸送する目的で作られ京急の起源でもあります。

川崎大師駅周辺は門前町みたいです(川崎大師の最寄り駅なので当たり前ですが)。
駅前の表参道を歩いて川崎大師を目指します。

表参道をしばらく歩くと右に仲見世があります。
この仲見世を抜けると川崎大師です。

仲見世通り。仲見世にはお土産屋さんが並んでいます。
川崎大師の定番土産は主に「久寿餅」「飴」「だるま」です。


仲見世には飴屋が何件かあります。自家製で飴を作るのですが、
職人さんが店頭でリズミカルに飴を切り、それが名物となっています。
女性の店員さんは飴の試食を勧めます。

川崎大師駅から徒歩10分弱で川崎大師に到着。
正面にあるのは大山門で、川崎大師内の浄域空間(聖域)を魔から守る結界です。
神社の場合は鳥居がこの役割を担います。


大山門の四方には京都・東寺の国宝尊像を模刻造立した四天王像が奉安されていて、
邪気から守護しています。にもかかわらず、二天王しか撮影しませんでした。

大山門をくぐります。

上には大きな赤提灯。

赤提灯を抜けると大本堂が見えます。大本堂の手前には献香所があり、
大本堂と献香所の間には大開帳奉修の期間のみ置かれる供養塔が立っています。

逆に大本堂から大山門を撮影しました。
大本堂内の本尊弘法大師像から供養塔まで綱で繋がっていて、
これに触れることで本尊とより深く縁を結ぶことができるそうです。

頂いた赤札です。縦10cm程の長さです。
お金は掛かりません。お気持ちの分を奉納される方はいらっしゃいます。
札自体が赤いのではなく、文字が赤いのです。
どうして赤なのか?朱は災難を除き幸福を呼ぶめでたい色である、
阿弥陀如来が紅水晶色で全方位にその光を放ったというのが由縁らしいです。
赤札を頂こうと列を探したら、川崎大師の外れにある駐車場に長蛇の列、並んでから
大本堂に入って隣接する建物まで歩いて赤札を頂くまで2時間は掛かりました。
大本堂では本尊弘法大師像が鎮座しているのですが、
速やかに移動してくれとのことで、混雑の中で歩くのに精いっぱいで、
弘法大師像を拝むことができませんでした。
なお赤札授与は先にも書いた様に貫首の感得によって授与のタイミングが決められる
みたいですが、期間中毎日大体午前3回、午後3回のお護摩修行時間に合わせて
行われた様です。その度に何百人もの列ができたことでしょう。
5月ですから、晴れて厳しい暑さの日には、並んでる最中に倒れて、
救急車で搬送された方もいたそうです。並んで赤札を貰うこと自体が修行。

赤札を頂いて外に出ると売店があり赤札入れが売られていました。
境内で売られる赤札入れは200円。屋台によってデザインが違うみたいです。

京急では川崎大師大開帳奉修を記念して、大開帳期間中、
大師線を行ったり来たりしている1500形の中から4両1編成を赤1色にラッピングして、
だるまをモチーフにしたヘッドマークを掲出して「赤札号」として走りました。
川崎大師から帰る時の京急川崎行で運良く乗車することができました。

車内の中吊りや窓上には広告が一切無く、大開帳奉修の説明で埋め尽くされていました。
まずは中吊り。先に書いた説明と繰り返しになりますが、そのまま文字を起こします。
十年に一度の大開帳とは
川崎大師平間寺の大開帳は
十年に一度執り行われるならわしで
【大開帳奉修】の期間に限り
特別な護符「赤札」が
授与されることで知られます。
そして本年がその年に当たり、
五月一日からの一ヶ月間にわたりお開帳された
ご本尊に毎日供養を捧げるため
多くの法要が執り行われます。
大本堂内では、ご本尊さまの前に
金襴の大きな幕の御戸帳が張られ
毎朝、独特の節まわしで、
「南無阿弥陀佛」の
名号を唱える念佛にあわせ
ご本尊様がお開帳されます。
期間中のみ授与される尊い護符「赤札」
【大開帳奉修】の期間十年に一度に限り
授与される「赤札」とは、
かの弘法大師ご直筆と伝わる
「南無阿弥陀佛」の六号名号を
貫首が精進潔斎のうえ、祈願をこめて
一躰づつ手刷りされた尊い護符のこと。
この赤札をいただけば、
無料の功徳を授かり、また罪障消滅して
あまねく利益が得られるばかりでなく
危急に面した場合にも、
あらたかな霊験があらわれると、
古くから伝え信じられています。
次に窓上の広告スペース。赤札についての説明が4つあり、繰り返し掲示されました。

「精進潔斎(しょうじんけっさい)」
行いを慎んで身を清めること。
大開帳奉修で授与される「赤札」は川崎大師平間寺の貫首(住職)が
精進潔斎のうえ祈願をこめた尊い「護符」です。

「息災延命(そくさいえんめい)」
災難を除き、長生きをすること。
大開帳奉修の期間中に限って授与される「赤札」をいただくと得られるご利益です。

「罪障消滅(ざいしょうしょうめつ)」
成仏の妨げとなる悪い行為が消えるということ。
大開帳奉修の期間中に限って授与される「赤札」をいただくと得られるご利益です。

「功徳無量(くどくむりょう)」
善い行いにはすぐれた結果を招く力が、計り知れないほど多くそなわっている。
大開帳奉修の期間中に限って授与される「赤札」をいただくと
無量の功徳を授かると伝えられています。


京急大師線の起点京急川崎駅の構内には
大開帳奉修の告知をたくさん掲げて盛り上げてました。
なお大開帳は先月5月末で終了しましたので、次回の赤札授与は
特段の事情が無い限り10年後の2024(平成36)年の5月かと思います。
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